内野スタンド裏の2階通路に今春、キリンの飲食店「ファイア」が登場した。試合開始前から列ができ、次々とビールの注文が飛ぶ。同じ通路にはアサヒの「スーパードライ甲子園」もある。いずれも近くの「工場直送」の生ビールだ。
甲子園のビール販売はアサヒが長く独占してきた。「取引銀行が同じだったから」とする説や、工場が阪神間にあるからという話がある。
甲子園独占はアサヒの成長に大きく貢献した。
キリンとサッポロに及ばずにいた時代、85年にはサントリーにも抜かれそうになった。窮地を救ったのはタイガースの優勝。連日球場を埋めたファンののどが売り上げを支えた。その後スーパードライが生まれ、業界首位に立つ。「絶大な宣伝効果があった」とアサヒ近畿営業企画部の西野佳和部長は分析する。
その牙城(がじょう)にキリンが食い込んだのは10年前。フェンスに看板広告を出し、売店の一部にサーバーが置かれた。悲願の参入に、当時の営業担当者は社長賞を受けたという。
ところがシェアは2%弱が続いた。「増えないなら撤退を」との声が社内にくすぶったが、「甲子園は関西の“聖地”。市場を左右する」とキリン神戸営業部の田中啓勝さん。
そこにチャンスが巡ってきた。甲子園の大改装だ。キリンは女性や子ども向けメニューを用意し、内野席の改装時に飲食店の出店に成功した。
「顧客が銘柄を選べるのは望ましい」と球場側が店を2陣営に色分けした。現在、アサヒを売るのは29店、キリンは20店。キリンは5月末までに、去年1年分の販売量の2倍を売った。一方のアサヒの販売量も落ちておらず、相乗効果も表れている。
キリン陣営の今年の目標は販売シェア10%と、やや控えめ。販売量で7割を占める客席の売り子では、アサヒ独占が続いている。しかし、来年はそれも変わりそうだ。今シーズン後に改装が予定されている外野席。球場担当者は「売り子に、キリン参入を検討中」と明かす。「実現すれば、シェア20%も見えてくる」とキリン。アサヒも「魅力ある商品を出し続ける」と闘志を燃やす。(和気真也)
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