歌舞伎町火災―危ない雑居ビルは今も
利潤追求に急なあまり、防火意識が極めて薄く、防火や避難、排煙の設備を役に立たないまま放置していた。
東京地裁はこう指摘し、ビルとテナント双方の経営者らに業務上過失致死傷罪の有罪判決を言い渡した。7年前に飲食店の客や従業員ら44人が犠牲になった東京・歌舞伎町の雑居ビル火災にようやく司法の判断が示された。
火事の原因は放火とみられ、犯人はいまも分かっていない。被告側は「防火管理をする立場にない」「出火を予想できなかった」と無罪を主張した。判決はこれを退け、ビルとテナントの経営者の責任を認めたうえで、「防火態勢がきちんと施されていれば死傷者は出なかったろう」と述べた。
雑居ビルではテナントの入れ替わりが激しく、また貸しも少なくない。そうした実情を考えると、テナントだけでなく、ビル側の防火責任も明確に認めた判決の意味は大きい。安全に目配りしなければ、その責任を問われることを経営者は肝に銘じるべきだ。
判決は、被告らが被害者に見舞金を払っていることなどを理由に執行猶予にした。今後、同じような惨事が繰り返されれば、実刑を科せられる経営者も出るだろう。
火災現場のビルは、全部で500平方メートルほどの床面積しかない5階建ての典型的な「ペンシルビル」だった。
避難するときに使える階段は建物内部にあるだけで、そこには段ボール箱や用具がところ狭しと置かれていた。消火設備は消火器しかなく、防火扉は物が置かれていて閉まらなかった。排煙用の窓は内装などによってふさがれていた。いったん火が出れば、八方ふさがりの状態だったのだ。
全国のビルでは、こうした状態が改善されたのだろうか。
この火災をきっかけに、消防法が改正され、消防署の命令に従わない悪質な事例では罰金が引き上げられた。
消防白書によると、火災のあった01年には、雑居ビルのうち、自動火災報知機を設けるなどの防火管理を怠っていたケースが9割を占めた。5年後には5割にまで減ったが、違反ビルはなかなかなくならない。
あちこちの雑居ビルの非常階段を見ると、「この前に物を置かないでください」という掲示の前に、おしぼりなどの入った段ボール箱が堂々と積み上げられている。消防署は立ち入り検査をさらに徹底してほしい。
こうしたビルで働く従業員や利用する客も、自ら身を守ることを忘れないようにしたい。
従業員は防火設備に不備があれば経営者に改善を求めてほしい。客は階段や通路に物を置いているようなビルには出入りしない方がいい。それが防火態勢のお粗末なビルやテナントをなくすことにもつながる。
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