夏の参院選をにらんで統一地方選でも強まった「自・民対決」。CM合戦もヒートアップしてきた。民主党が昨年末からの第1弾に続き先月21日から第2弾を放映しているのに対し、5日からは自民党が参戦する。【山田夢留、衛藤達生】
自民党のCMは、安倍晋三首相(党総裁)が「地域に活力、成長で活力」と地方重視の姿勢をアピール。「統一地方選が終わるまでの限定版」と位置付け、参院選用は改めて制作するという。
4日、CM発表の記者会見で片山さつき広報局長は「どうしてもライバル政党のものが念頭にある」と民主党に触発されたことを認め、「あちらはミュージックで言うと短調のトーン。私たちの方は右肩上がりで頑張っていこうという発想で明るくした」と対抗心をむき出しにした。
一方の民主党。昨年末から放映したCM第1弾「生活維新。」編に対する党内評価は散々だった。
小沢一郎代表がかじを取る帆船が荒波の中を行き、小沢氏が突風で倒れると菅直人代表代行と鳩山由紀夫幹事長が両脇から支え、3人そろって「生活維新だ!」と訴える--。そんな物語仕立ての内容だが、所属議員の元には「何が言いたいのか分からない」と苦情が届き、渡部恒三最高顧問に至っては「テレビで流れるたびに、雪が解けるように民主党支持者が減っていく」と放映中止を提案したほどだった。
ところが、視聴者の反応は違った。党が民間調査会社に委託した視聴者の好感度調査では「ダサイけど憎めない」など評価する声が多く、1月に放映された全CM約4700作品中63位の高順位に。党の広報担当者は「『つかみ』としては成功。毎日ニュースになる与党と違い、野党はとにかく知ってもらうことが必要ですから」と胸をなで下ろした。
奇抜さでアピールした第1弾は「成功」したものの、先月21日からの第2弾は、格差解消を切々と訴えるオーソドックスなタイプにした。党内の反応も気にしてか、二匹目のどじょうは狙わなかった。
CM制作・放映費は両党とも「企業秘密」と公表していない。ゴールデンタイムのスポット放映料は、15秒で1本数百万円ともいわれる。民主党は苦手としてきた若者や女性の取り込みを狙い、昼のワイドショーやゴールデンタイムのバラエティー番組の時間帯に放映、関係者によると「すでに数億円を支出した」という。
政党CMは高額な費用がかかる上に、商品CMに比べ効果も測定しづらい。それでも自・民両党がCMに力を入れるのは、無党派層へのアピールや「そのまんま東ショック」(1月の宮崎県知事選)に象徴される政党不信への危機感があるようだ。ただ、神崎武法前代表時代に「いかんざき!」など意表を突く選挙CMを放映した公明党など、他の政党に今のところ参入の動きはない。
毎日新聞 2007年4月5日 12時35分
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