(일본어번역능력시험)反戦団体と元軍人..08.07.22(일본어번역능력시험)
カリフォルニア州バークリー。60~70年代にベトナム反戦運動やヒッピー文化の拠点となった。今も全米で最もリベラルと言われる土地柄に不似合いな、革のベストを着込んだ100人ほどのいかつい男らが、星条旗をはためかせた大型バイクで走り回った。
彼らが乗り付けたのは海兵隊の募集事務所。反戦団体がほぼ常時ピケを張り、この日も約10人がいた。バイクの一団は、反戦団体に対抗する在郷軍人組織が呼びかけた集会に駆けつけたのだった。
■「不法な戦争」
バークリー市議会は今年1月、ブッシュ政権がイラクで続けているのは「不法で不道徳な戦争だ」とし、海兵隊募集事務所の存在は「招かれざる市域への侵入」と断じる決議を採択した。この決議に抗議して集まった男たちのプラカードには、「我々は兵士たちを支持する」とあった。
近郊の町から来たオーディー・アンダーソンさん(54)は「我々も戦争は嫌いだ。だが一線の軍人を非難するのは間違いだ」。72年までベトナムで戦った。帰国後、社会に適応できず、ホームレス生活も送った。「自分には何の支援もなかった。だからこそイラクにいる兵士たちを『人殺し』扱いするのは許せない」
反戦団体のメンバーが彼らと向き合った。「米軍はイラクから出ていけ」などのプラカードを手にスローガンを繰り返す。大声の応酬が続いた。
ただ、今は全米がほぼ反戦一色に染まったベトナム戦争当時とは違う。騒ぎを眺めていた大学院生のトレバー・ポッターさん(24)は「イラク戦争には最初から反対だけど、反戦グループのやり方もどうかと思う」。志願制となった米軍で、戦地に派遣される兵士には感謝すべきだという見方は国民の間に根強い。
■世論真っ二つ
イラク戦争のこれからの進め方について、米国民の見方は真っ二つに割れている。
ワシントン・ポスト紙とABCテレビが15日に発表した世論調査では、民主党のオバマ上院議員が掲げる「就任後16カ月以内にイラクから米軍戦闘部隊の大半を撤退」という方針に賛成だとする人は50%。共和党のマケイン上院議員が説く「具体的な撤退日程を掲げるべきではない」という見方に賛成する人が49%と、ほぼ二分された形だ。
大量破壊兵器疑惑など開戦時の「大義」は根拠のないものだったと考え、「将来の目標」としても、イラク撤退を支持する人は大多数だ。
だが、「イラクでテロを食い止めずに拙速に撤退すれば、テロ集団の聖域を作り、やがて米本土でテロと戦うはめになる」というブッシュ政権の警告は、9・11の記憶がなお生々しい米国では、一定の現実味を持って響く。
さらに、イラクでの開戦時、大量投入を勧める軍幹部の声を無視する形で、少数で臨んだブッシュ政権の判断が、その後の泥沼を呼んだという反省もある。ベトナム戦争の記憶を持つ世代は特に、イラク駐留米軍のペトレイアス司令官ら現場の軍人が反対する中での撤退日程の具体化にためらいを覚えるようだ。
こうした中、オバマ氏は今週末にもイラク、アフガニスタンを議員団の一員として訪問する。それに先立ち、15日にはワシントンで講演した。
最も強調したのが「イラクはテロとの戦いの主戦場ではない」。国際テロ組織アルカイダの指導者オサマ・ビンラディン容疑者がアフガニスタンとパキスタンの国境付近でなお潜伏中とみられることや、アフガン駐在の米軍死者が6月、過去最悪記録を更新したことを指摘した。
7月に入ってからも、犠牲の水準はアフガンがイラクを上回り、急速に事態が悪化しているとの認識が広まっている。オバマ氏は、こうしたアフガンの現状は、イラクに余計な戦線を拡大したブッシュ政権の過ちの結果だ、と訴えることで、開戦時からイラク戦争に反対した自分の判断の正しさをアピールする。
一方のマケイン氏。強みは、元軍人で戦争の現実を知り、上院で長年、外交安保分野で培ってきた経験だ。ポスト紙の世論調査では、マケイン氏の国際情勢の見識を評価した人は72%で、56%のオバマ氏を大きく引き離した。
マケイン陣営は、07年にブッシュ政権が打ち出したイラク増派戦略を、国民に不人気だったにもかかわらず一貫して支持してきたことを指摘。ぶれない判断力が発揮されたと自賛する。前提には、「増派」が功を奏し、劇的に改善した治安状況がある。
15日、ニューメキシコ州での集会では「オバマ氏は増派に反対した。我々は彼が間違っていたと知っている」と違いを強調した。さらに「彼はイラクでの進展を目にする前に、もう今後の計画について話している。アフガン行きは今回が初めてなのに」。現場軽視だと皮肉った。
■青写真描けず
バークリーの集会に来ていたアンダーソンさんは「当然マケイン氏支持」と言って、付け加えた。「オバマ氏が米軍撤退を提唱するのは結構だ。方法が正しければ」。確かに最近のオバマ氏は「正しい方法でのイラク撤退」を語り、「中道路線への軌道修正」と指摘される。
イラクとアフガン。二つの戦場を「最高司令官」としてどう指揮するかは、大統領選の最大の争点だ。ただ、オバマ氏、マケイン氏とも、それぞれ自分の過去の「判断の正しさ」は訴えることができても、今後についての確かな処方箋(・・せん)を示すことはできずにいる。(梅原季哉)