(일본어번역가시험전문학원)歌舞伎町惨事 教訓生かし防火対策の徹底を
社説:歌舞伎町惨事 教訓生かし防火対策の徹底を
7年前、東京・新宿歌舞伎町で44人が死亡した雑居ビル火災で、業務上過失致死傷罪に問われたビル所有会社の経営者らに東京地裁が有罪判決を言い渡した。出火原因が第三者による放火であっても、防火管理が徹底されていれば多数の死傷者を出さずに済んだ、との判断だ。風俗営業店などで防災対策が二の次にされている現実を踏まえれば、防火管理責任を厳しく追及するのは当然である。
判決は「利潤追求を最優先し、収益に結びつかない建物の安全性については意に介せず、最低限必要な防火管理さえ行っていなかった」などと経営者らを断罪した。不特定多数の客を集めながら安全を顧みない利益至上主義の経営は、冷酷で空恐ろしい。唯一の避難路の階段に可燃物を置き、防火戸が閉じない状態を放置していたのもそのせいだろうが、人命軽視の姿勢は断じて許し難い。
この火災の後、消防法が改正され、違反是正や防火管理の徹底、避難・安全基準と罰則の強化などの施策が講じられた。消防当局による立ち入り検査も頻繁に行われ、当時、約92%に達していた小規模雑居ビルの消防法違反率は3分の1近くまで改善された。
しかし、規制強化後の現行基準には過半数が違反しており、消防当局は改善命令を出した後、是正されるのを確認するまでにも手間取っているのが実情だ。さらに勝手な改造、改築によって違反状態が生じていながら把握できていないビルも相当数に上るという。名義変更などによって法の網をかいくぐって摘発を逃れる業者も後を絶たない。
カラオケボックスや小部屋の仕切りで迷路のようになっている飲食店も増えており、潜在的な危険はむしろ増幅される傾向にある。実際、今年4月には札幌市の風俗営業店で3人が死亡する火事が起きたほか、昨年10月にも沖縄県の風俗店での火災でやはり3人が死亡している。
消防当局は点検、摘発を徹底し、防火管理をおろそかにするビル管理者らには厳しく法令順守を求めなければならない。風俗営業の場合、警察、保健所などに所管がまたがることが一つのあい路とされるだけに、関係機関が安全確保の観点から情報交換や連携強化に努めることも重要だ。
デパートやホテルの火災が相次いだ後、大規模ビルに対してはスプリンクラーなどの設備規制が強化された。デパート、ホテルなどは顧客の要望に応じて「安全・安心」をセールスポイントにするようになり、いきおい対策が強化されたといわれる。小規模雑居ビルについても、利用者側が防火管理面を重視して店を選ぶようになれば、改善が進むかもしれない。歌舞伎町の惨事を思い起こし、官民そろって安全対策推進の機運を盛り上げたいものだ。
毎日新聞 2008年7月3日 東京朝刊